2020.04.01
SDG3では「すべての人に健康と福祉を」という目標を掲げています。健康とは、単に病気や虚弱ということではなく、肉体的、精神的、社会的に満たされた状態であり、福祉はそれを下支えするものといえます。とすれば、この目標は非常に難しいものです。加えて、その対象が、オリンピックを目指すようなアスリートから様々な疾病で苦しんでいる人まで広範囲にわたるとなると尚更です。
本研究室では、その中で、各々の人が持つそれぞれの目標を達成できるよう、また能動的に生き生きと楽しく生活できるよう、特に体力や運動能力を維持・増進させ、生活習慣病などを積極的に予防するトレーニングなどの方法やそれに必要な機器を開発しています。それは、アスリートの運動能力を極限まで高めるものでもあり、歩くことが難しかった人により遠くまで元気に歩いてもらえるようにするためのものでもあります。しかし、「難しい」「苦しい」「なかなか結果が出ない」方法では、逆に多くの人を身体運動から遠ざけてしまう可能性があります。そのため、研究室では、誰もが「簡単に」「楽に」「変化を感じられる」方法を中心に研究しています。
もし、このような方法によって、様々な人に体力や運動能力あるいは形態が変化したことを感じさせることができれば、それはその後の自ら積極的に「動く」ことにつながり、最終的には生活習慣病などの予防や精神的なストレスなどの減少につながると考えています。
担当:教育人間科学部 小木曽一之教授